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菅野智也君、申し訳ないが、十月いっぱいで会社を退職してほしい
ぼくは数人の女の子と付き合った経験があったが、その中でも清美は飛びぬけて美人であったり、誰からもかわいいと言われる部類の子ではなかった。どこにでもいる、小柄で顔のパーツに突起が少なく、薄化粧な普通の女の子で、清美との写真を友達に見せてもさして関心は持たれず、つきあっていた当時も一年間の間、お互いの友達を交えて遊んだことはなかった。取り巻く空間がそれらを必要としていなかったのだ。周りになんと言われようとも(実際何も言われなかった)関係無いぐらい、彼女の世界にのめり込んでいたし、実際ぼく自身が、誰よりもかわいいと思っていた。
二人で笑い合っていると、明日香はタイマーをセットし、事務的に浴槽にお湯を入れて、着るていた服を脱ごうとした。ぼくは明日香が下着姿から全裸になる前に静止した。
給料に不満もなく、当たり障りのない人間関係を構築した。人のパーソナリティーを的確な言葉で表現できる同僚の営業は、ぼくのことを癒し系と褒めてくれた。自身の事をいまいち理解できなかった時期に聞いたことだけに非常に嬉しかった記憶がある。
使われていない
タイマー音が鳴った。明日香が立ちあがり、個室の電話で終了を告げた。ぼくも遅れて立ち上がった。
さすがの亜希も学校に馴染めていないという事は理解し始めた。
